すこしスペイン語のようなクレオール言語

1月 2, 2017スペイン語豆知識

クレオール言語とは複数の言語が混ざってできた言葉です。ピジン言語とは違い、ちゃんとした言語として認められていて、第一言語として話す人もしっかりいます。

今回話したいと思うのは、スペイン語が関係している二つのクレオール言語 パレンケロ語(Palenquero)パピアメント語(Papiamento)です。

パレンケロ語

パレンケロ語は約2000人ほどの人々に話されている言葉で、サンバシリオデルパレンケというコロンビアの北の町で話されているクレオール言語です。この町は、脱走した奴隷たちによって17世紀初頭に作られました。そして、20世紀初頭までいた子孫の人々は孤立するのと、町や文化の発展と保存を好んでいました。しかし、仕事のために町の外に出たときに、スペイン語を学ばなければならなくなり、スペイン語と文法や語彙の点で似てきているのでポストクレオール言語と呼ばれています。

パピアメント語

パピアメント語とは、ポルトガル語がもとのクレオール言語ですが、スペイン語も偉大な影響を及ぼしました。パピアメント語はカリブ海のABC諸島 (アルバ、ボネール、キュラソー)で話されている言葉で、20万人ほどこの言語を話す人々がいます。パレンケロ語とは少し違って、この言葉はアルバとキュラソーではオランダ語や英語とともに公用語として扱われていて、ボネールでも、国の言語として認められている言語です。このように、この安定した言語はたくさんの人に話される人気の言語であり、文学の言語でもあります。

この二つの言語には、上のような違いもありますが、二つともスペイン語に影響されてできたクレオール言語で似ている点があるので少しだけどのようなものなのか見ていきましょう。

人称代名詞

スペイン語パレンケロ語パピアメント語スペイン語パレンケロ語パピアメント語
YoIMiNosotrosSutoNos
Tú/Usted/VosBoBoVosotrosBoBos
Él/EllaEleE
EllosAnéNan

上の表を見てわかるように、第二人称はスペイン語の”vos”というラテンアメリカでよく使われている代名詞から来ていることが分かります。それに加えて、スペイン語を話す人々の中では最後のSを発音しないことが多いため、さらにスペイン語に近くなっているということが分かります。

次に見ていくのは、動詞の時制などを見ていきましょう。なお、二つの言語ともSVOの順番で文章が成り立ち、時制を表す言葉は、主語と動詞の間に置かれます。

スペイン語パレンケロ語パピアメント語
Estar + 現在分詞の動詞atata
スペイン語パレンケロ語パピアメント語
Haber + 過去分詞の動詞aa

この”a”は、スペイン語の”ha”から来たことが分かります。これらの言語は、三人称単数から同市をとることが多く、ほかにもパレンケロ語で「話す」は ablá、パピアメント語で「願う」はdseseáとなります。スペイン語のように、動詞の活用もないのですべての人称において同じ動詞を使います。

スペイン語パレンケロ語パピアメント語
点過去形batábata

パレンケロ語の”ba”は、スペイン語のAR動詞の線過去の語尾、-abaから来たのかもしれないですね。

スペイン語パレンケロ語パピアメント語
未来形tãnlo

上を見てわかる通り、動詞の活用がないため動詞の時制を変えるのはスペイン語よりもすごく簡単です。

1月 2, 2017スペイン語豆知識

Posted by José