スペイン語のÑは一体どこから来たのか?

1月 3, 2017スペイン語豆知識

 

前回のアルファベットのポストで特別な文字Ñの話を少しだけしましたが、本来のラテン語のアルファベットにはない文字で気になったのでスペイン語のアルファベットにどうやって入ったかを調べてみました。

まず初めに、ñはnnの合字ということが分かりました。合字とは、vvからwができたように、二つの文字を一つにして考えるということです。これからわかるように、中世スペイン語にはこの文字がなかったため今でいうñのところがnnとつづられていました。añoはannoとつづられていました。同じ文字が続く場合は、多くの言語はマクロンと呼ばれる長音記号(ū)で二つ続きの文字を表していました。しかし、スペイン語の場合はチルダと呼ばれる記号を採用しました。チルダは本来、その文字の次に鼻音が省略されているということを示すのに使われていました。例えば、古ポルトガル語ではquan (どのように)で、ポルトガル語ではquãoと書かれます。このように、チルダは鼻音のnがあった場所の前の文字につきます。ほかの言語ではほとんどこのマークはなくなったものの、特別スペイン語だけはほかのことを表すためにまだ使われています。スペイン語ではこのチルダは硬口蓋鼻音という音を表すために使われます。簡単に言えばスペイン語のñの発音のことです。なので、nnだけではなく、同じように発音された言葉は全部この文字が当てられました。例えば、piña(パイナップル)はラテン語のpinea (pineus)から来ていて、naeの発音がnnと同じだったためこの文字が採用されました。ロマンス諸語をはじめ、ほかの言語にもこの硬口蓋鼻音がありますが、ほかの文字(ņ, ń, ň, њ etc… and nh, ny, ni, ng etc…)が使われたりすることが多いです。

次にこの文字を見たときは、その語源を調べてみるのも面白いかのしれませんね。

1月 3, 2017スペイン語豆知識

Posted by José