“Literally”の今どきの使い方

皆さん”literally”という言葉を英語で聞いたことがありますか?

Literallyとは「文字通りに」や「比喩的ではないように」という意味があり、figuratively「比喩的に」の対義語となります。しかし、この”literally”近代の若者の間では本来反対の意味であるはずの”figuratively”のような使い方がみられるのでその例文を見ていきましょう。

you literally become the ball. (from Wiktionary)

この文章、本来の意味をそのまま使えば「あなた文字通りボールになるよね」となり、「この人がボールに変わってしまう」という意味になります。しかし、もちろんこれを言った人はそのような意味で使ったわけではなくまったく反対のfigurativelyのように使ったのです。よって、この文章の意味としては「あなた比喩的にボールになるよね」という意味合いで使われました。

You literally put it in the microwave for five minutes and it’s done. (from Wiktionary)

ホントにそれを5分レンジでチンすればそれで出来上がり」

この文章の場合のliterallyは英語で言うjustのような感じで使われていて、簡単にできるというような意味合いが加わっています。

上のように、基本的にliterallyはintensifierという修飾語の一つとして言葉や文を強める役割があります。

このように時代とともに意味が変わっていく言葉はほかの言語にもあり、もちろん日本語にもあります。僕が一番初めにこのことを聞いて浮かんできたのは日本語の「やばい」です。もちろん、基本的な意味は「危ない」や「よくない」などネガティブな意味を持つ言葉ですが、現代の日本ではやばいをいい意味で「すごい」や「いい」などのように使う人が増えてきているようですね。古文と現代文を比べてもわかることで、古文では「愛し(かなし)」と書いて「かわいい」という意味だったのにもかかわらず、今は「悲し」と書き「悲しい」という意味で使われています。この古文の例のように、遠い未来の日本語の言葉の意味は全く反対になったり全然違う意味を持ってしまうこともあるのでしょうかね?