スペイン語でよく使われる指小辞、-ito,-itaとは?
スペイン語を話す際に、指小辞とは接尾辞の一種で、スペイン語ではよく使われるので、今回はそのことに紹介したいと思います。
まず初めに、接尾辞とは、言葉の後ろにつけ加えられて言葉全体の意味を少し変えます。例えば日本語でーさんという接尾辞をつけたときには尊敬や公式といった意味が加えられます。
指小辞の場合は、「小さい」「親近感がある」「かわいい」などのような意味を本来の言葉に加える働きがあります。
このように、スペイン語にもよく使われる接尾辞があり、指小辞の代表的なものをいくつか紹介していきます。
1.–ito/-ita
-itoと-itaは、スペイン語圏で最も一般的に使われている指小辞になります。
Tengo dos hermanitas. 僕には、2人の妹がいる。
-itoをつけることで小さいほうの兄妹ということを強調しています。
¿Quieres unos pancitos? パンいる?
「パン」という言葉にかわいさを加えています。
通常の言葉以外に人を示すときにも加えることがあります。
Carlitos (Carlos+itos)
Laurita (Laura+ita)
Chinito (Chino+ito)
接尾辞の付け方
母音で終わる場合はその母音を男性名詞ならito、女性名詞ならitaに変えるかそれぞれ子音の後につけ、複数の場合はsをつけるだけです。
Carritos (carros+itos)
Ropita (ropa+ita)
Papelito (papel+ito)
-coや-coで終わる言葉に指小辞を付け加えるときは、発音変化のため-quito, -quitaという語尾になります。
Flaquito (flaco)
しかし、最後の音節がnで始まるか、eで終わる言葉には-cito/-citaが加えられます。
Pancitos (panes)
2.–ico/-ica
スペインの東部とカリブ海を中心とする国々(ベネズエラ、キューバ、ドミニカ共和国、コロンビア、コスタリカ)で主に使われている指小辞で、スペインでは-itoの代わりに、カリブ海を中心とする国々では、最後の音節が”t”で始まるときに-itoの代わりに使われます。
poquitico (poco+ito+tico)
patico (pato+tico)
3.–illo/-illa
特にスペインのアンダルシア州で使われている表現で、ほかの地域ではほとんど使われていません。-itoや-icoと違うところは、言葉にかわいさや愛嬌を加える役割はこの指小辞にはありません。
arrocillo (arroz+illo)
tortilla (torta+illa)
4.–ete/-eta
この指小辞は、カタルーニャ語、やバレンシア語、アラゴン語など、まだスペインで話され続けている言語から来たと考えられています。この指小辞は、通常のスペイン語にも影響しています、その例として、camión camioneta, camisa camiseta, casa caseta, と、指小辞がつけられた状態のまま一つの言葉になっています。-illo/-illaと同じように、この指小辞が愛嬌の意味を加えることはありません。
5.–ín/-ina
スペインのアンダルシア州西部、などの西側の州で使われている指小辞です。これらの地域では、-ito/-itaよりも好んで-ín/-inaが使われます。エストレマドゥーラ州では、-ino/-inaが使われます。
6.–uco/-uca
この指小辞は、スペインのカンタブリア州でよく使われていて、-ito/-itaの代用として使われます。カンタブリア州の田舎のほうの地域では、-ucuが使われることもあります。カンタブリア州は”la Tierruca”として有名で、ほかのスペインの地域ではほとんど使われることはありません。
もしもスペインやカリブ海付近の国に行くことがあれば2-6の指小辞を聞くことがあるかもしれないですが、基本的に1の指小辞が広く使われていて一番聞くことが多いでしょう。
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