なぜ英語の”I”は「イ」と読まず「アイ」と読むのか?
皆さん知っての通り、英語の母音(a, i, u, e, o)は「エー」「アイ」「ユウ」「イー」「オー」と読ませます、ABCの通りに覚えると自然かもしれませんが何かおかしいと思うところはありませんか?ローマ字読みならば(a, i, u, e, o)は「ア」「イ」「ウ」「エ」「オ」と呼ばせるのが自然なのでは?全体的にも英語の言葉の読み方がかなりつづりと離れていて、書かれてない文字を発音したり書いてある文字を発音したりすることも多いと思います。これらの英語の変な発音の裏には大母音推移(Great Vowel Shift)という中英語から現代英語になるときにおこった変化が深く関係しています。
この大母音推移はその名の通り母音のシフトのことで、特に日本語では「-」であらわす長い母音の変化のことを言います。これが現代英語の母音の発音の変なところに深くかかわっています。中英語が離されていた時、最低でもこの大母音推移が始まる前は”i”は「イ」と発音されていました。この大母音推移がどのように英語の言葉に影響を与えたかを見るために下の言葉の発音の推移前と推移後の違いを見ていきましょう。
中英語(i)イー | 現代英語(ai) アイ |
tide (ティード) | tide (タイド) |
中英語(a)アー | 現代英語(ei) エイ |
maken (マーケン) | make (メイク) |
中英語(u)ウー | 現代英語(au) アウ |
out (ウート) | out (アウト) |
中英語(e)エー | 現代英語(i) イー |
feet (フェート) | feet (フィート) |
中英語(o)オー | 現代英語(u) ウー |
you (ヨー) | you (ユー) |
上の表を見てわかるように、言葉の形自体は変わったりしていますが発音は現代英語よりもローマ字に近くなんだか中英語のほうが簡単に見えます。
このような理由でアメリカではIKEAは「アイケア」と呼ばれたりします。
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